移転価格調整金は、移転価格の考え方に基づき国外関連取引が行われた後に対価の額を事後的に変更した場合の対価の精算金を一般的にこのように呼ばれる。

 この対価の額の変更が国外関連者に対する金銭の支払等により行われている場合には、当該支払等に係る理由、事前の取決めの内容、算定の方法及び計算根拠、当該支払等を決定した日、当該支払等をした日等を総合的に勘案して検討し、当該支払等が合理的な理由に基づくものと認められるときは、取引価格の修正が行われたものとして取り扱われる。

 移転価格調査では、法人が価格調整金等の名目で、既に行われた国外関連取引に係る対価の額を事後に変更している場合には、当該変更が合理的な理由に基づく取引価格の修正に該当するものかどうかが検討される。

 なお、当該支払等が合理的な理由に基づくものと認められない場合には、国外関連者寄附金の規定の適用等が検討される。