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取引単位営業利益法(TNMM)の長所と短所
取引単位営業利益法( Transactional Net Margin Method:TNMM )は、国外関連取引に係る営業利益の水準と比較対象取引に係る営業利益の水準を比 較する方法であるが、営業利益は売上総利益のように価格と近接した関係にはなく、独立企業間価格の算定は基本三法と比較して間接的なものとなる。
他方、営業利益の水準も取引の当事者が果たす機能の差異によって影響を受けることがあるが、事業を行う場合に遂行される機能の差異は、一般的に機能の遂行に伴い支出される販売費及び一般管理費の水準差として反映され、売上総利益の水準では大きな差があっても営業利益の水準では一定程度均衡すると考えられることから、取引の当事者が果たす機能に差異があっても調整が不要となる場合がある。したがって、取引単位営業利益法は、基本三法よりも差異の影響を受けにくい方法ということができ、公開情報から比較対象取引を見いだすことができる場合が多くなる。